最近は、よそんちのりんごを買ってきて、食べ比べしています。
で、活躍しているのは先日購入した糖度計です。
せっせと計測して数値の違いを見ています。
それで感じるのは、「糖度」がおいしさの基準にはなりえないということです。糖度が高くても、水っぽく味が薄いりんご、味に深みがないりんご、たくさんあります。
下記のいかにもおいしくなさそうな青いフジは、吉ざえもん農園のりんごです。こんな青くても糖度は14度ありました。しかし、糖度はあっても、やっぱりおいしくないのです。糖度自体は、真っ赤に仕上がっているフジとほとんど変わりません。
ちなみに、吉ざえもん農園の生食用のフジ(ジュースにも使用しています)は糖度15~19度あります。たぶん中には、14度のフジも混じっています。しかし、断言できるのは、同じ14度でも、青みのフジより赤いフジのほうが絶対においしいということです。
さて、今回は金星を計測してみました。
上記写真、立派な大きいネットをかぶっている上の2つが、購入してきたよそんちの金星です。
下の小さい見た目の悪いのが吉ざえもん農園の金星です。
金星は、通常、有袋栽培をするので、出回っているほとんどがきれいな白い肌をしています。袋の裂け目の部分がほんのりピンクに染まっているものもあります。まさしく、ヴィーナスです。
一方、吉ざえもん農園の金星は、無袋栽培です。おまけに葉取らず栽培で、雪会いりんごのフジと同じく、初雪が降るまで樹上完熟させているので、お日様によく当たった部分は遠くから見るときれいなピンクになっています。しかし、近づいてみると、いわゆるアバタ顔で、非常にぶちゃいくなヴィーナスっぷりを発揮しています。
で、糖度計の結果は、よそんちの金星は13度、吉ざえもん農園の金星は15度ありました。
しかし、おいしさの違いは糖度だけではありませんでした。
今回感じたのは、糖度以上に香りの違いでした。
吉ざえもん農園の金星は、非常にトロピカルなバナナのような芳醇な香りがするのです。よそんちの金星は、香りが薄かったのです。
そして、何度も繰り返しますが、りんごのおいしさは、絶対に糖度だけでは測れません。これだけは断言できます。